RIP、OSPFについてわかりやすく解説

ネットワーク

RIP

RIPの概要

RIPは最初に作られたルーティングプロトコルです。

※ルーティングとは目的までの経路を決定するプロセスのことです。

RIPは主に小規模なネットワークで使用されています。

RIPの動作

RIPで使用する経路はホップ数(経由するルータの数)が一番少ない経路を選択します。

以下のような回路を考えます。

まず、上の経路を考えます。

RIPは経由したルータの数(ホップ数)で決まるので上の回路では3つルータを経由してPCへとパケットが伝送されます。

次に下の経路を考えます。

下の経路のホップ数は4つのルータを経由してPCへ伝送されます。

よって、この回路でRIPプロトコルを用いるとホップ数が小さい上の経路が使用されます。

RIPのメリット

RIPのメリットとして構成が単純で安価なためすぐに小規模なネットワークに実装することができます。

RIPのデメリット

RIPはホップ数が15ホップまでしかサポートされておらず現在のネットワーク環境では100を超えることはありませんがそれでも数十ほどのルータを通ることはあるので大規模ネットワークでの使用には不適です。

また、RIPが正しく動作しているか30秒ごとにをネットワークが正しく接続されているか確認するために広告を隣接するルータすべて(ブロードキャスト)に送信しています。そのためネットワーク全体に負荷をかけてしまうことになります。

これらのデメリットを克服するために開発されたのがOSPFです。

OSPF

OSPFの概要

OSPFは大規模なネットワークで使用することのできるルーティングプロトコルです。

OSPFの動作原理

OSPFで使用する経路はコスト数を考慮し経路を選択します。

RIPと同様のネットワークで考えていきます。

まず、上の経路について考えます。

まずコスト値は

\(コスト値=\frac{基準帯域幅}{リンクの帯域幅}\)で表されます。

ここで基準帯域幅は一般的には100Mbpsとされています。しかしこの値は自分で設定することもできます。

このコスト値の式より10Gbps=0.01、1Gbps=0.1となります。

上の経路では1Gbpsが二つなのでコスト値は0.2となります。

同様に下の経路についても考えると10Gbpsが2つ1Gbpsが1つなのでコスト値は0.12となります。

上と下の経路を比べると下の経路の方がコスト値が小さいのでOSPFでは下の経路を選択します。

OSPFのメリット

OSPFはネットワークが遮断されたときにすぐルータに通知が行くためネットワークのダウンタイムが少なくすぐに経路を変更することができます。

また、エリアごとに分けることができるため効率よくネットワークを管理することができます。

OSPFのデメリット

OSPFは設定と管理がRIPに比べて複雑になり大規模ネットワークで使用する場合、ルート集約、適切なエリア設計が必要となります。設定が不適切であるとネットっワークの使用が非効率になりコストが余分にかかってしまうことがあります。

これらをきちんと理解してOSPFを構築することでネットワークを効率よく利用することができます。

そのため、このOSPFは多くのISP(インターネットサービスプロバイダ)で使用されています。

まとめ

今回はRIPとOSPFについて説明しました。

RIPはホップ数、OSPFはコスト数によってルーティングされることがわかります。

ルーティング方法はRIP,BGPやEIGPRなどが使用されています。

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