今回はツイストペアケーブルで使用されるUTPケーブルとSTPケーブルの違いについて説明していきます。
ツイストペアケーブルとは
ツイストペアケーブルとは二本の銅線を撚り合わせペアにしたケーブルのことを指します。
撚り合わせることにより電磁干渉や無線周波数干渉の影響を減少させることができます。
このケーブルは信号伝送の様々な場所で広く使用されて性能レベルごとにCat5,Cat5e,Cat6,Cat6aなどがあります。
ツイストペアケーブルにはシールドされていないUTPケーブル、シールドされているSTPケーブルがあります。
UTPケーブル
UTPケーブルとはシールドを持たないペア線を撚り合わせた形状のケーブルで主に電話線やネットワーク接続に使用されています。
メリット
・製造コスト
UTPケーブルはシールドレスのため製造コストが低く取り扱いが簡単です。
・広い用途
比較的柔らかく曲げることができるためオフィスや家庭内で多様な用途に使用されます。
デメリット
・干渉
STPケーブルに比べて電磁干渉や無線周波数干渉による影響を受けやすいです。しかし、撚り合わせることでこの影響を低減することができます。
・クロストーク
隣接するケーブルからの干渉であるクローストークによりデータの伝送品質に低下やエラー発生率が高くなる可能性があります。
・距離制限
UTPケーブルは信号の減衰が大きく100m以上伸ばして使用すると信号品質が低下してしまいます。
・損傷
シールドがないため様々な状況により損傷しやすく性能を低下する可能性があります。
STPケーブル
STPケーブルはシールドを持つペア線を撚り合わせた形状のケーブルで主にデータセンタ、産業施設などで使用されています。
メリット
・高い干渉保護
シールドに金属が使用されていて外部からの干渉を遮断することができます。
そのため過酷な産業施設などで使用することができます。
・信頼性
高い干渉保護があるためデータ通信が信頼性のあるものとなります。
デメリット
・コスト
金属のシールドを使用しているためコストが高く容易に様々なところで使用できません。
・取り扱いが難しさ
使用時にシールドを接地したり、重量による柔軟性の低下などにより取り扱いが難しくなります。
・接続の選択度
STPケーブルに接続するコネクタは限られていて特定のコネクタにしか接続することができません。
まとめ
今回はツイストペアケーブルのUTPケーブル、STPケーブルの違いについて説明しました。
UTPケーブルはコストが低く容易に使用でき、STPケーブルは高い干渉保護持ち、信頼性の高い信号伝送をすることができます。
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