OSI参照モデルのデータリンク層は第二層に位置しています。
ここでは物理層から受け取ったデータを確実に送るため制御をします。
アクセス制御
複数の機器が同じネットワークいるとき、同じタイミングで同じ媒体に通信をしてしまうと衝突が起こります。
そこで、衝突が起こった際にジャミング信号(ジャム信号)をネットワークに流します。
そして、ランダムな時間を待ちます。そして、また情報をネットワークに流します。
これを繰り返し10回以上衝突が起こると情報を捨て、エラーメッセージを送信します。
これを有線で行うのがCSMA/CD方式、無線で行うのがCSMA/CA方式といいます。
MACアドレス
データリンク層ではMACアドレスを用いてスイッチングします。
データリンク層で使われるヘッダはイーサネットです。
イーサネットヘッダの内容は下のようになります。
このヘッダをスイッチ間で送受信します。
スイッチではテーブルという宛先MACアドレスの情報が入っているものがあります。
このテーブルで宛先MACアドレスがテーブルの中に入っているかどうか判断し、あれば該当するポートへ送信し、なければ削除します。
データリンク層のプロトコル
現在、データリンク層では主にEthernetが使用されています。
しかし、3,40年前まではToken ringとEthernetの二つのプロトコルが使用されていました。
Token ring
Token ringでは下図のような構成となっています。
このように環状構成となっています。
Token ringでは同ネットワークを環状に設置することでどのデバイスにでも送受信することができます。
しかし、ネットワークが大きくなるとトークンというデータパケットが環状を一周するのに時間がかかってしまいます。
また、どこか一箇所に障害が起こった場合ネットワーク全体に障害が起こる可能性があります。
Ethernet
Ethernetではバス型、スター型、リング型、メッシュ型で構成されています。
しかし、リング型はToken ringと同じように障害が起こってしまうため使用されていません。
バス型
バス型は下図のような構成となっています。
バス型ではケーブルの使用量が少なくなるというメリットがありますが、同じ回線に複数のデバイスが接続されているため衝突が起こってしまいます。
スター型
スター型ではスイッチが故障しても一つ一つのデバイスにケーブルを使用するため使用量が増加してしまいます。
バス型、スター型ともにスイッチ間の通信に障害が起こってしまうと通信ができなくなってしまいます。
メッシュ型
メッシュ型ではすべてのスイッチと接続されているため、一つが遮断されても他の通信にほとんど影響を与えません。
また、一つのスイッチで経路制御をしないため負荷を分散することができます。
このようにEthernetでは通信が発達していくなかで高速通信に対応できる構成のためToken ringに勝つことができました。
まとめ
今回はOSI参照モデルのデータリンク層について解説しました。
データリンク層は物理的な信号を送受信するためMACアドレスやEthernetを用いて高効率で信頼性の高い通信を実現しています。
データリンク層にも使われる部分によってさまざまなプロトコルがあります。
興味があれば調べてみてください。
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