第一級陸上無線技術士試験について詳しく解説

今回は陸上無線の最上位資格である第一級陸上無線技術士の取得方法について説明していきます。

第一級陸上無線技術士とは?

まず、陸上無線技術士とは陸上の無線局の無線設備の技術的な操作を行うもののことです。

陸上無線技術士には第一級、第二級があります。

第一級には制限がありませんが、第二級にはテレビジョン基幹放送局の空中線電力500W以下の設備、

テレビジョン基幹放送局を除く空中戦電力2kW以下の設備の運用に制限がかかります。

また、小規模の無線局を運用するための資格とした、第一級陸上特殊無線技士、第二級陸上特殊無線技士、第三級陸上特殊無線技士があります。

これらにもそれぞれ制限があります。

資格を順番に並べると上位から

の順番となります。

今回はこの中でも最上位の資格、第一級陸上無線技術士の取得方法を説明していきます。

第一級陸上無線技術士は毎年2回ほどあり、合格率は例年25%前後です。

試験科目

第一級陸上無線技術士には無線工学の基礎、法規、無線工学A、無線工学Bがあります。

法規は20問中12問、無線工学の基礎、無線工学A、無線工学Bは25問中15問正解すると合格となります。

つまり、正答率60%で合格となります。

試験はすべてマークシート方式で4~5択です。

また、どれか一つの科目を合格すれば次の試験から3年以内は合格科目を免除できるという制度があります。

第一級陸上無線技術士は年二回あるので計6回免除を受けることができます。

無線工学の基礎

無線工学の基礎の出題範囲は電気物理、電気回路、半導体・電子管、電子回路、電気磁気計測となります。

基礎は工学系の大学を卒業した人であれば数時間ほどで合格することができると思います。

文系の人であっても過去問とあまり大差がないので少し範囲の内容を理解して過去問を解けるようになれば十分合格できると思います。

過去問は10年分ほど十分だと思います。

法規

法規は出題範囲が電波法、無線局の免許、無線設備、無線従事者、無線局の運用、その他です。

法規は出る問題がほぼ過去問と同じなのでくり抜かれるところ、間違っているところを覚えれば合格することができます。

これも過去問10年分すれば十分だと思います。

無線工学A

無線工学Aの出題範囲は変調、復調、デジタル伝送・放送、送受信機、電源、雑音、測定です。

無線工学Aは3、4割は過去問から出題されますが過去問を解けるだけでは合格するのは難しいです。

過去問に同じ問題がないだけで似たような問題もあるのでしっかりと過去問を理解し、応用することができれば解けると思います。

無線工学Aの新問には数式など答えを求めるための導出があったりするので問題をしっかりと読み、導出に乗ることができれば解けると思います。

文章問題の新問は知らなければ解けないので捨てましょう。

これで、6割は十分に取れると思います。

これも過去問10年分ほどで十分だと思います。

無線工学B

無線工学Bの出題範囲はアンテナの理論と実測、給電線、整合回路、電波伝搬、測定です。

無線工学Bはほぼ過去問と問題が変わらないので数式を覚えたり、原理を理解し、過去問を解けば合格することができると思います。

これも過去問10年分すれば十分だと思います。

取得のメリット

科目免除

第一級陸上無線技術士の取得メリットとして別の資格の一部試験科目免除を受けることができます。

例えば、電気通信主任技術士(伝送交換・線路)は電気通信システム、工事担任者は電気通信技術の基礎などがあります。

他にも普通は受験に学歴や実務経験の必要な社労士、消防設備士の受験資格を得ることができます。

他にもいくつかの試験の一部免除があります。

就職

第一級陸上無線技術士を取得していると、市役所、県庁、警察などで一般とは別枠で採用が行われ低倍率で就活をすることができます。

一般企業であっても第一級陸上無線技術士を必要としている企業は多く、通信系の企業への内定を受けやすくなると思います。

通信はインフラなのでなくなることはほぼ考えられません。そのため、需要は高く、転職、失業でも再就職をしやすいと考えられます。

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